これもクラシックカーイベントの醍醐味!「奇跡的な出会い」と「ご意見無用の一人旅」

前回に引き続き、JCCA ニューイヤーミーティングの話題ですが、筆者にとって今回はNYMに参加というより、関東方面への小旅行という意味合いのほうが強かったかもしれません。

▲まさしく今回はご意見無用のはぐれ鳥の一人旅でした

クラシックカーオーナーにとってクラシックカーイベントはクルマを見る、見せるだけでなく、遠方の友人と共に時間を過ごすための場という意味合いもあります。今回のNYMのレポートは江上さんに任せて、筆者はとなりのセリカオーナーが振舞っていたお餅を食べていました。

同型車のオーナーが集まれば情報交換

▲公園のイベントと違ってNYMの場合コンロ程度の使用可なので炊き出しを振舞う人もいます

とはいっても、ただ雑談していただけではありません。同じセリカのオーナーである以上、自然と会話の内容は自分の愛車の話からレストアやメンテナンスの話になります。年式ごとにどこが違うか、どこで部品を入手したとか、どこが一番腐食が酷かったとか、現在DIYでスバル360をレストアしている筆者には0.6mm鋼鈑のボディのスバル360だからといってムリに0.6mm鋼鈑を使わず0.8mm鋼鈑のほうが鈑金加工しやすいという話が参考になりました。(0.6mmではハンマーの力加減が難しくて伸びすぎるそうです)

ちなみにこのセリカLB(写真はNGとのこと、理由は後述)は、筆者の初期型の「バナナテール・5本テール」に対して51年規制対策モデルの「3本テール」と呼ばれる後期型です。以前は「排ガス対策後」はなかなか注目されなかったのですが、当時各社がツインカムエンジンの継続生産を断念する中、ソレックスキャブ仕様のツインカムエンジンのまま51年規制をクリアした数少ない国産GTスポーツでもあります。

オーナーは本業で鈑金修理工場を営んでいるとのことでしたが、「医者の無養生で、人のクルマばかり直して自分のクルマは後回しになって気が付いたら錆穴だらけで、鈑金屋のクルマなのに人に見せられる物じゃなくって写真はちょっと」と苦笑いしていましたが、一方で来場者が錆穴をまじまじと覗き込んでいるのを楽しんでもいるようでした。

レストア屋さんの愛車というのは難しいようで、自分用にレストアベースを買ったけど思うように作業が進まない、エンジンが不調になってしまったもの、ずっと直せずほったらかしということがままあるようです。ちなみに、筆者のセリカLBを預けている東海自動車の社長は自分用のTE27レビンを仕上げるのに8年以上かかっていました。よく修理工場の片隅に古いクルマが置いてあって、色々な人が譲ってほしいと言っては断られるという話がありますが、そういう修理工場の主人は口には出さないものの、なんとかレストアして自分で乗りたいと思っているのかもしれません。

同型車の同仕様は最高の教科書

会場内で見ていて一瞬「ハッ!」となった、筆者と同じスーパーDXグレードのオプションカラーのサテンブロンズ(シャンパンゴールド)最終型のスバル360スーパーDX。見知らぬ土地で、自分のクルマとまったく同じグレードと色のクルマを見るというのはなんとも不思議な気持ちになります。ちなみに、この色の最終型スーパーDXは愛知県内に自分も入れて3台、筆者自身が確認したのは4台目。最終型のスーパーDX自体の生産期間が短く、スバル360の実動車の残存数を考えると、オプションカラーのゴールドに遭遇するのは相当なレアケースだと思います。(それが愛知県内に3台あるというのもおかしな話ですが)

もちろん、オーナーとは熱いスバル360談義となりました。このスバル360のオーナーは入手してまだ間もなく、まだまだスバル360はわからない事が多いという話でしたが、正直なところ筆者にとっては羨ましいくらいのコンディションでした。

最終型スバル360の内装の特徴である、ダッシュボードのウレタン製クラッシュパッドがここまで綺麗に残っているケースはなかなかありません。大抵は反り返ったりパリパリに割れたりします。もちろん筆者のスバル360のクラッシュパッドも反り返った上に3つに割れてしまっています。当然、新品の部品が出るわけがなく、リプロ品も存在しないのでそのまま外してしまう人もいます。筆者もシボ模様の合皮とステッチで再現できないか考えあぐねているところではあるのですが…

一方こちらのスバル360は、ドア先端やリアタイヤハウス周りのとサイドシル周りの腐食がまだなく、バッテリー下のサブレームにサビの兆候が見られるものの、当面はPORやノックスドールで進行を防げそうな感じでした。前のオーナーがよほど保管に気をつかっていたのでしょう。こういうクルマと巡り合える縁というのはなかなか無いものです。このスバル360のオーナーはよほどの良縁に恵まれたのでしょう。塗装以外、大きな修復歴の無いコンディションは、筆者にとっても本来のオリジナルの状態を知るいい手掛かりになりました。3月に入れば寒さも和らいで軒先レストアも再開できる事かと思います。

今回はどちらかというと、イベントではなく旅行がメインだったのと、前述のとおり江上さんがNYMのレポート担当だったため、クルマを見るよりも知人や同型車のオーナーとの会話メインでイベントを堪能させていただきました。見知らぬ土地で出会った同型車とのオーナーというのは身近な同型車のオーナーとはまた違った意見も聞け、初心者オーナーと話していても、逆に自分が学ぶ事も多かったりします。またあるパーツメーカーさんからは、クラシックカー関連の今後の商品展開について「ここだけの話にしておいてほしい」という「前向きな話」も聞くことができました。(「あそこメーカー」の人も「あの商品」にそういう要望があるのはやっぱりわかっていたんだな~という内容でした)実は思ったよりも会場内は見ていないのですが、これはこれで濃密な時間を過ごすことが出来ました。今後のクラシックカー関連の記事にも反映出来たらなと思います。

今回のもう一つのお楽しみ

いつもはそのまま名古屋に帰ってしまうのですが、今回はせっかく関東に来たのでもう一泊関東に滞在しようと「大洗」へ向かいました。CL読者の方の中にも大洗と聞いてピンとくる方も多いこととは思いますが…

▲いつものNYM後とは逆の方向に向かっていたら同じLBと遭遇、しばしイベントの余韻にひたります

時間的にはカツカツですが、グーグルマップ上では移動時間1時間半、関東に来る機会はなかなか無いので首都高から常磐道に向かいます。

途中立ち寄った常磐道のサービスエリアで昼間のスバル360に遭遇、水戸の方だったので同じ方向に向かっていたようなのですが、めったに同じクルマは無いので自分のクルマを見ているような不思議な感覚になります。

さて、何が目的で大洗へ来たかといえば…

大洗町が舞台となっている、現在、劇場版が大ヒット上映中のアニメ作品ガールズ&パンツァー(ガルパン)の聖地巡礼です。劇中では「戦車道」という武道として、女子高生が第二次大戦中の戦車で摸擬戦をするというという乗り物系のアニメでもかなりの破天荒な作品です。

実は下手なクルマアニメよりカーエンスーじみてる?

自分の好きなアニメ作品と言いつつ、筆者自身はミリタリー趣味は無く、今も戦車は自動車の技術史の一部という程度の興味と知識しか無く、いまだもってどれがどこの国の戦車なのかすら判別できないでいるのですが、2012年にTV放映の告知サイトが目に止まり、メカニックの解説を見た所、当然当時の自動車メーカーが製造開発に関わっていたため(ちなみに、おおむね1942~1945年は、ほぼ何処の国も戦時統制下に入り民間用の自動車はアメリカを含めて製造が中止され、すべての自動車工場は軍用車両の製造に充てられます)製造工場やエンジンメーカーにはダイムラーベンツ、マイバッハ、ルノー、クライスラー、ヴォクスホール、レイランド、フィアット等、下手なクルママンガ・アニメ以上にエンスーな(?)ブランドが名を連ね、あそこまで「フェルディナンド・ポルシェ博士」の名前を劇中で全面に出したアニメ・マンガは見たことがありません。案外、アニメに興味のないCL読者の方でも楽しめるような作品なのではないでしょうか。

監督の水島努氏自身、ミリタリーメカマニアだけでなく、かなりのカーマニアでもあるようで、時折シトロエン2CVサハラやフェラーリF40等マニアックなクルマも登場します。また、このアニメの影響でプラモメーカーの売り上げが激増し、あるメーカーでは1年分の出荷数を1ヵ月で売り上げてしまったというケースもあるそう。カーモデル部門にも新製品の予算が付きやすくなったと、多少なりともおこぼれにあずかれているあたりカーモデラーにも足を向けて寝られない作品でもあります。

町を挙げての作品コラボ

Source: CL

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